介護と育児のダブルケアのSakuです。
今回は、私たちが実際に体験した訪問調査の内容についてお話ししていきます。
訪問調査は両親にとって、今後の介護サポートを決める大切な第一歩となる日でした。
ネットなどで「訪問調査ってどんなことをするんだろう?」と情報を集めていたものの、
実際に体験するのは初めてであり、しかも両親2人の調査となるので
一体、どうなることやらと思いながらその日を迎えました。
介護保険の訪問調査とは
そもそも、調査は何かと思って事前に調べてみたら市町村の担当の方や委託された方が家に来て現状の様子、生活状況等を質問しながら聞いていくということです。
調査としては「概況調査」「基本調査」があるとのことです。
調査種類 調査内容 概況調査 家族状況、調査対象者の居住環境、日常的に使用する機器の有無等について 基本調査 74項目の質問事項が設定。その項目に基づいて質問をしている
我が家の場合は、以下、参照の質問項目をベースに恐らく、順番通りの箇所の質問もありましたが、
様子を見ながら調査員の方が質問の順番を変えながら聞いているような感じの部分もありました。
調査概要はこちらが参考になりました。
出典:厚生労働省ホームページ 認定調査票(概況調査)
特に基本調査の74項目についてはこちらの内容が基本で聞かれる項目になっているので事前に何を聞かれるか確認するのに参考にしました。
介護保険の訪問調査の日程はどう決めたか
我が家の場合は、介護保険の申請を出した翌日に役所から連絡が来て日程を調整しました。
これは市町村によって対応が違うかと思うので参考までに。
訪問調査の調査員がやってきた
我が家では両親2人の訪問調査を行い、1人につき約1時間かかりました。
調査員の方が来てから感じたのは、「調査はもう玄関に入ってきた瞬間から始まっているんだな」ということです。
玄関に入ってくると、父の歩き方を確認するように質問が始まりました。
「壁を使いながら歩いていますか?」といった内容です。
どうやら入室した直後から、体の使い方や動きなどを観察しているようです。
調査員によってやり方や聞き方に違いがあるかもしれませんが、このように行われることもあると参考にしてもらえたらと思っています。
訪問調査の内容で驚いたこと
動作確認では、「こんなことまで確認するんだ!」と驚いたポイントがありました。
例えば、普段の生活で無意識に行っている動作まで細かく確認されることが驚きでした。
動作確認の一部の内容
- 畳の上で寝て起き上がれるか、寝返りができるかの確認
- 実際に畳の上に寝て、そこから自力で起き上がることができるかどうかを確認していました。寝返りができるかどうかも見ているようでした。
- 立ち上がって10秒間立てるか
- 立ち上がって安定して10秒間立っていられるか、バランスの確認を行いました。
- 足踏みができるか
- その場で足踏みをする動作もチェック。これもバランスや足の力を確認するためのものだと思います。
- 足が上がるか
- 足がどのくらいの高さまで上がるか、動きの自由度を確認している様子でした。
こうして動作を見ながら、どの程度の動きが可能なのかをじっくり観察している印象でした。
日常生活に関する質問
調査では動作確認だけでなく、日常生活に関する細かな質問も多くありました。
例えば、
- 顔を洗いますか?という質問のあとに
- どこで洗いますか?洗うときに、もたれかかりながら洗っていますか?と具体的な質問が続きます。
かなり細かく、普段の生活動作をどのように行っているかを確認するようでした。
また、こんな質問もありました。
- 爪を切ることができますか?
- 爪が切れる場合には「どのように切っていますか?」と聞かれました。
さらに、「利用するならどのようなサービスを受けたいですか?」という質問もありました。
これは、恐らく、冒頭の「概況調査」にあたる部分かと思われます。
現状の日常生活を把握するだけかと思っていたので、具体的なサービスの要望について聞かれたのは意外でした。
訪問調査で感じた反省点
今回の訪問調査で、私は「もっとしっかり伝えておけばよかった」と思うことがありました。
知り合いから両親の様子や直近の出来事をメモしておくようにアドバイスを受け、事前に準備していました。
これは調査の中で伝えきれないこともあるからというのが理由でした。
そして調査終了後、両親とは別の場所で調査員の方にこのメモを渡そうとしたのですが、そこで言われたのが、
「このような情報は、いつ頃のことか、頻度がどのくらいかも書いていないと受け取れませんよ」ということでした。
オーマイゴー!(心の叫び)
ただ私の感想を書いただけのメモでは、「それはあなたの主観ですよね?」と捉えられます。
そのため、今回は、そのメモに足りなかった「日程」や「頻度」を口頭で調査員の方に伝え、筆記で調査員の方に書いてもらうことになりました。
訪問調査を終えて
介護保険の訪問調査は、普段の生活をどれだけ具体的に把握しているかが重要であると痛感しました。
例えば、どの程度の頻度でお風呂に入れているかや、食事の支度がどのくらい自分でできるかなど、
細かな部分まで具体的に伝えることが必要です。
私のケースでも、両親の生活の細かい部分についてもっと詳しく伝えられるようにしておけば良かったと反省しています。
今後、訪問調査を受ける方にとって少しでも参考になるように、今回の経験から得たことをいくつかまとめてみます。
訪問調査に備えるためのポイント
- 普段の生活の詳細をメモしておく
- 最近の様子、日常生活の中で困っていることなどをメモしておくことが重要です。
- 具体的な日付や頻度も必ず記入しておきましょう。これがないと、調査員の方によっては受け取ってもらえないかもしれません。
- 家族と協力して状況を共有する
- 介護が必要なご家族の様子を、家族全員で共有しておくことが大切です。
- 訪問調査では細かな質問が多くされるため、言っていることがそれぞれ違うとなると調査員の方も混乱します。
- 家族間で情報を共有しておけばスムーズに答えることができます。
- リラックスして対応することも大事
- 調査員の方は普段の生活状況を見たいと思っています。
- 無理に良いように見せるのではなく、正直に現状を伝えることが重要です。
- リラックスして、自然な形が望ましいです。
まとめ
介護保険の訪問調査は、思っていた以上に細かな質問や動作確認がありましたが、必要なサポートをしっかり見極めるためのプロセスなのだと感じました。
調査員の方が丁寧に対応してくださったおかげで、私たちもリラックスして応じることができました。
これから介護保険の訪問調査を受ける方々にとって、私たちの経験が少しでも参考になれば嬉しいです。
そして、どんな小さなことでも「こんなことを伝えた方がいいかな?」と思ったら、ためらわずにメモにまとめ、しっかりと伝えることをお勧めします。